みなさんこんにちは!
事務局の坂田です。
先日実施した、多文化共生スタディツアーについてご報告いたします。
この多文化共生スタディツアーは3/13に東京で実施いたしました。
東京にお住まいの在日ミャンマー人のお宅に訪問し、質問等を通じて在日外国人の生活実態や多文化共生に対する理解や考えを深めていくというコンセプトです。
ちなみに、2/20に開催した多文化共生ワークショップの発展版です。
具体的には、以下のような流れで実施しました。
まず、参加者の方から事前に関心や聞いてみたいことを回答いただきます。
次に、実際に在日ミャンマー人の方のお宅に訪問し、その方に対して聞いてみたいことをご質問いただきます。
最後に場所を変えて、スタディツアーでの感想のまとめと共有や、当会の定住支援に関する説明と質疑応答を行いました。
今回は、船で来日されてから難民申請を経て定住ビザを取得し、家も持たれている在日ミャンマー人の方のお宅に訪問しました。
そこで、3人の参加者の方に積極的にご質問いただくと同時に、活発な意見交換をしていただけました。
そして、参加者の方からは「現実の実情や知識を得ることができた」や「関心が近い方と意見交換をすることができてよかった」、「自分にはない視点を得ることができた」等の感想をいただけました。
私自身、在日ミャンマー人の方のお宅に訪れるのは2回目ですが、以前訪問させていただいた方とはまた異なるお話をお聞きすることができました。
大きく印象に残っていることの一つとして、日本の外国人受け入れに関する制度が大きく変化している件があります。
昔は、在留カードやマイナンバーカードもなく、仮放免しかなかったため、日常生活の中で警察に捕まえられて入管に送られる危険性があったそうです。
そのため、警察に用心しながら生活されていたとのことでした。
今では、用心する必要はありませんが、在日外国人の方が日本で生活する上で制度上抱える問題は、私が知らないだけで存在しているのかと存じます。
そうした意見を吸い上げて、現場から制度の改善要求を政府に伝える役割も十分必要なのではと感じました。
また、「日本政府が政策として行っていることと、現場で生じているニーズに乖離がある」という意見が参加者の方からありました。
私自身、日本社会や政府が行おうとしている支援と、在日外国人が必要としている支援が必ずしも一致するとは限らない(在日外国人自身のコミュニティで解決できるから)ということを定住支援の中で感じました。
一方で、政府が行おうとしているスキームではこぼれ落ちてしまい、支援が期待できない課題があることも最近の活動で知りました。
そうした、政府では拾えない支援を行い、現場の声を発信していくことがNPOの重要な役割の一つなのではということも感じました。
引き続き、このようなスタディツアーも時宜を見て実施できればと考えております。
興味がありましたら、ぜひ参加をご検討ください。
坂田