こんにちは。NPO法人リンクトゥミャンマーの吉田です。
リンクトゥミャンマーは今月9日に神奈川県横浜市の金沢公会堂にて、「心の共生セミナー」を開催いたしました。多文化共生について考える当イベント第1部(研究/実践報告)から感じたことをお伝えします。
セミナー第1部では、教育・地域づくり・在日外国人の生活支援に携わる研究者・活動家の方々から、多様なルーツを持つ人々が共に暮らす社会の実現のカギとなるお話を伺いました。
●子どもの居場所づくりに関する研究報告
横浜国立大学教育学部の奥凛さんより、神奈川県愛川町をフィールドとした、社会の中の子どもの居場所に関する研究をご報告いただきました。子どもが自由に過ごせる場としての機能を重視した春日台センターセンターの事例としたご説明から、アクセスのしやすく子どもたちのよりどころとなる居場所の大切さに注目するきっかけを得ることが出来ました。
●日本語教育・まちづくりに関する実践報告
日本語教育や国際交流事業などに携わる、多文化まちづくり工房代表の早川秀樹さんより、長年の多文化まちづくり工房での活動をご報告いただきました。「共生」ではなく市民の積極性をより重視した「まちづくり」という表現を重視されているとのお話から、単に移民を受け入れるだけでなく、私たちが生活を送る場をよりよくするために協同しようとする姿勢の大切さを学びました。
●在日外国人の定住・生活支援に関する実践報告
当会理事の深山より、在日外国人の定住支援や日本社会の移民受け入れに関する実践報告も行いました。理事長のお話から「日本人の意欲・体力的に無理のない範囲での移民の受け入れが現実的であり、そのために移民が日本社会に与える影響の大きさを数値的に明らかにすることが重要である」とのお話が印象に残り、長期的に社会の構造や日本人と移民双方への影響を考える視点を学びました。
私はインターン期間中に関わる人たちから、他国から移住してきた人々の日本での生活や、必要とされている取り組みについて幅広く学ぶことを目標としてきました。今回のセミナーにて、社会課題の改善に取り組む様々な立場の方から、重視されている考え方や活動内容などを詳細に伺うことができ、多様な人々の暮らしやすさを追求する地域レベルの取り組みについて多くの学びを得ることが出来ました。