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同行支援日記~口座作り編~

お久しぶりです!インターン生の加藤怜です。

9/10に、同じくインターン生の平田さんと同行支援を行ったので、その記録をご報告します。

 

 今回のご依頼内容は「夫妻二人分の銀行口座作成」でした。

当日はお子さん二人と一緒に手続きに向かいました。そのため、今回の支援は子守りも兼ねた微笑ましい時間でもありました。

 夫婦二人の日本語力としては、ご主人は流暢に日本語を話すことができ、会話において困ることはほとんどありませんでした。しかし、カタカナや難しい単語や堅い言い回しには疎い様子でした。一方で奥様は、日本語での会話や読み書きは難しく、簡単な単語を一つ一つ分けて伝える形なら理解できるというレベルでした。

 そのため、手続きにおいては、理解が難しい部分が多く、私たちが簡単な言葉や英語で言い換えたり、翻訳アプリでミャンマー語に翻訳したりすることで進みました。

途中、再発行手続きに急遽変更したり、住所がわからなかったりとトラブルがありましたが、親切な職員の方々の支えもあり無事に手続きは完了しました。2時間という長丁場でしたが、お子さんとは日本とミャンマーの言葉を教えあったりお菓子を食べたりと、二人で分担して子守りをしたので、その点では夫妻の支援をスムーズに進めることができました。手続きも子守りも慣れないことで大変ではありましたが、夫妻に「ありがとう。とても助かった。」と言っていただき、お子さんには別れ際にハグをしてもらい、頑張ってよかったなと思うことができた一日でした。

 

 今回の同行で感じたことや学んだことはとても多くあります。

特に奥様へのサポートでは、言語の壁に悩みました。奥様はラカイン語話者であり、英語もミャンマー語も不慣れであったからです。ラカイン語とは、ミャンマーの公用語であるビルマ語の方言でありつつも、ビルマ語とは異なる部分多い言語です。そのため、奥様はビルマ語がわからないとのことでした。一般的な翻訳アプリはラカイン語に対応していないため、できるだけ簡単な日本語の単語に言い換えたり、ご主人を介して伝えてもらったりしました。しかし、やはり正しく伝わらないことが多かったです。お金に関わる大切な場であるからこそ特に、コミュニケーションにおいて私たちも相手側も誤解が無いよう、正しく理解できているかどうかの「確認」を徹底することの大切さを痛感しました。そして、当会にお越しになるミャンマー人の6割がラカイン語話者ということもあり、私たちがラカイン語を知ることが大きな助けになるのだと感じ、「ラカイン語を勉強しよう」と二人で頷き合いました。

 また、郵便番号になじみがないこと、和暦に対する理解の難しさを知りました。郵便番号はミャンマーにもあるそうですが、使ったことがないと仰っていました。奥様は郵便番号自体が何なのか知らない様子でした。その事実に驚き、そして、郵便番号が何のために必要なのか、調べる方法などを伝えました。和暦に関しては、私たちにとっては当たり前の概念だったので、それについてどう説明するか・理解してもらうかが難しかったです。今回は、和暦は西暦と同じで年を表すものであること・手続きなどで書く機会が多いことをお伝えし、家族各人の誕生年の和暦をメモしお渡ししました。私たちにとっては当たり前な日本特有の文化は、日本に住む外国人からすると難しい壁となるのだなと実感しました。

 今回の同行支援で感じた達成感や困難、学んだことを今後の活動に活かしていきたいと思います。