Link to Myanmarの理事長と知り合いになったのは今から7,8年も前になります。当時、深山さんと私は、ライターになることを目標にしつつ会社勤めをしながら、ライターズスクールに通う一介の勤め人でした。深山さんはそれからミャンマー人と結婚し、ミャンマーと日本を繋ぐ会社を立ち上げ、そして当NPO設立とその行動力には脱帽するばかりであります。
私がIT関係の仕事に就いていたこともあり、ある時深山さんから会社のWEBサイトを作りたい、とご相談を受けました。軽い気持ちでこんなサービスがあるよ、こういうのが流行ってるみたいですよ、と答えているうちにWEBサイトが出来上がり、サイトを整理したり記事や写真を管理しているうちに、随分とミャンマーという国に触れる機会が増えていきました。今では国際ニュースなどでミャンマーの報道を見つける度、チェックを入れる習慣がついたぐらいです。時々、理事長とミャンマーに関するニュースの話題をすると「報道ではこう言われているけれど、実際には……」とメディアからの一面的な情報だけではない、在日ミャンマー人の意見、現地ミャンマーでの反応、対する日本政府の対応など多面的な話を聞かせてくれます。
NPO Link to Myanmarの設立に声をかけていただいてからは、在日ミャンマー人の方々とも交流する機会が増えました。軍事政権下のミャンマーで民主化運動をして弾圧され、難民として日本へ来た人、経済制裁にあった母国で生活が成り立たず職を求めてくる人、様々な人がいます。そのような背景を感じさせず、ミャンマー人は明るく、よく笑います。かつて昭和の頃に、日本人の中にもあったおおらかさと似たものを感じます。それもそのはず、ミャンマーは今まさに民主化と経済成長という変革の時期を迎えているのです。
変革の中で様々な問題が噴出しています。日本人には理解が難しい宗教問題や多種多様の民族問題、地域における格差やインフラの問題、山のように問題を抱えています。日本にいる日本人に出来ることは多くはありません。ただ少しでも興味が向いた時に、実際に何が起きているのだろう、ニュースで報道されていることは一体どういうことなのか。そういったことから関心を向け始めるところから、交流は始まっていくものだと思います。
(理事 立花薫)