★リレーエッセイ④★「私とミャンマー」ボランティア・細井奈央

 私とミャンマーの出会いは東京外国語大学のビルマ科に入学した時でした。仏教の世界やアジアの市場や風景が好きで選び、大学で好きなことを勉強するのはとても楽しかったです。今しかできないと思い、ミャンマーに一年留学もしました。毎日お弁当を持って風景を見ながら学校へ向かう道のりがとても気持ち良かったです。

 

 留学をして学んだのは、ささやかな楽しみが作る生活の彩りの大切さでした。ミャンマー人はよく甘いミルクティを飲みますが、毎日停電があり必死で過ごしていた時ふとミルクティを飲むと心が落ち着くのでした。朝学校へ行く前に近所のモヒンガー屋さんで一杯食べていたのもいい思い出です。

 

 卒業してからはミャンマーと離れていましたが、また関わりたいと思っていた頃にちょうどリンクトゥミャンマーの存在を知り、これだと思いボランティアに応募しました。子連れOKというなんとも寛大な言葉をいただき、息子も楽しそうに参加しています。息子もモヒンガーが好きで、いつか家族でミャンマーに行くのが夢です。

 留学もしたのに恥ずかしいほどミャンマー語を忘れていますが、このボランティアでミャンマー人と関わるようになってもっと話したいという欲求が高まりました。時間を見つけてちょっとずつ勉強し直したいと思っています。

 

 ボランティアでは、接客業をしていた自分は何ができるかと思い悩みましたが少しずつできることをしていきたいと思います。そしてミャンマー人にも日本人にも良き支えとなるような存在になれたらと思います。

 

(細井奈央 / Aye Thander