★リレーエッセイ③★「私とミャンマー」リンクトゥミャンマー理事・広報 安海まりこ

 これまでに私が触れてきたミャンマーといえば、小学生の頃に観た『ビルマの竪琴』や、スタローン作品『ランボー/最後の戦場』といった、映画の中にあるミャンマーでした。

 そして、ライターとして世界的なミスコンテストを追ってきた私が見たのは、長年に渡り出場することのなかったミャンマーが、民主化されると共に多くのミスコンテストに参加しはじめ、世界で注目を集める姿でした。世界的なミスコンテストで成功を収めることは、世界中で活躍するチャンスを得ることであり、家族の生活保証を掴み取ることに等しいのです。これは、ミャンマーに限ったことではありませんが、発展途上の国であるほどミスコンテストにかける思いが強く、国を挙げてヒロインの誕生を望んでいる様子を感じ取ることができます。

 

 リンクトゥミャンマーの立ち上げに際し、「メンバーになりませんか?」と理事長の深山さんからお誘いを受けたとき、私に迷いはありませんでした。人は日々の仕事をしているだけでも、大なり小なり世の中に貢献しているものですが、それは収入を得るためのものであり、もっと他のカタチで世の中に貢献したい気持ちを抱えていました。NPOへの参加は、そんな私に舞い込んだチャンスだったのです。

 あまり知識のない私に何ができるのだろう……と思い悩むこともありましたが、「NPOやボランティア活動は、何かをしたいという心があるならそれで良いのでは?」と、深山さんの言葉に背中を押され、今では迷いなく参加しています。

 

 現在、文化交流の一環として、在日ミャンマー人女性からミャンマーダンスを習っています。日頃の運動不足の解消にもなりますし、もともと踊ることが好きな私にとっては嬉しいチャレンジです! ミャンマーの美しい民族衣装を着て踊れる日を楽しみにしています。

 

 活動を進める中で、数名のミャンマー人と出会いましたが、信じられない状況下で日本を訪れていたことや、現在も抱えている悩みの大きさたるや、想像の範囲を優に超えていることに驚きを隠せません。でもそんな彼らが、笑顔で日本語を話し、交流を深めてくれることに感動すら覚えています。

 

 リンクトゥミャンマーでは、在日ミャンマー人をはじめとする外国人の定住支援・文化交流事業・国際協力事業と、大きく3つの柱を立てて活動しております。専門的な知識を要する定住支援と国際協力は、深山さんや事務局長、そしてミャンマー人理事の力に頼らざるを得ません。今私が行えることは、文化交流事業への積極的な参加と、リンクトゥミャンマーの活動を広めていく広報業務のみですが、少しずつ理解を深め、活動の幅を広げたいと思っています。

 

 みなさんにリンクトゥミャンマーの活動をわかりやすく知っていただくために、まもなく団体のスローガンが決まります。思いをカタチにしていくには、幅広い知識や経験に加えて、新鮮なアイディアやマンパワーが必要です。まずは、多くの方にリンクトゥミャンマーに注目していただき、仲間が増えることを願っています。

 月並みな言葉にはなりますが、楽しく、そして思いやりのあるリンクトゥミャンマーとなりますように。

 

リンクトゥミャンマー理事・広報 安海まりこ

marikoankai.com